数年前の忘年会での出来事です。
正直、自分を含めて何となく“会社行事や職場の飲み会は参加しても気を遣うだけであまり得るものがない”と感じている同僚も多く、その年も恒例というか惰性というか、上司の招集で忘年会が開かれることになりました。
案の定、お酌合戦の始まりで我先にと上司のグラスにビールが注がれます。
また、そのお酌攻撃の被害を避けるため“攻撃は最大の防御”とばかりに自席に着かない者がいたり、想像どおりの混沌とした会でした。
そんな中で自分は非常勤の職員さんと一緒の席になり、騒々しい状況を眺めていましたが不意にその方が「いつも頑張ってるね!」と声をかけてくれたのです。
自分のことなど眼中にないだろうと思っていただけに不意打ちで思わず、目頭が熱くなりました。
普段、私は目立たない仕事ばかりで心の無い「ありがとう」をもらうばかり。
雑務に甘んじ粗雑な扱いを受けているという自覚があったので、素直にうれしかったです。
自分のことを見てくれる人は必ずいると言いますが、その時は素直にそう感じました。