親友Sから、たまには一緒にお酒を飲もうと誘われました。
私はあまり強くないのですが、せっかく誘ってくれたからと指定された店に向かいました。
そこには、見知らぬ男性が。Sの会社の後輩らしく、かなりのイケメンでした。
私は、できるだけ清楚なイメージで振る舞いました。
やがて、Sがスコッチを頼んだんです。
心配する私をよそに、Sはかなり早いピッチでスコッチを喉に流し込んでいきました。
そして、後輩に絡みだしたんです。
「本当は、私と飲みたくなかったんでしょ」 「早く帰りたいって顔してる」 酔った彼女は、いつもこうなんです。
後輩は、ヘラヘラ笑うだけでしたが、さすがにかわいそうになりました。
「いい加減にしなさいよ」 と私が親友をたしなめると、彼女がキッと私を睨みつけてきました。
「うるさいっ。二股されたくせにっ」 周囲に人がいるというのに、Sの声はどんどん大きくなっていきました。
「あんたの彼氏が、会社の受付と浮気したのはね、あんたがつまんない女だからよっ」 Sは、私の恋愛事情を喚き続けました。
私は、恥ずかしくて恥ずかしくて顔を上げられずそのまま逃げるように店から出ました。