毒づいただけなのに運命の相手と勘違いされた~桜BARお酒の席のお話~

合コンに参加したとき、明らかに他のメンバーとはレベルの違う飛び抜けたイケメンがいた。

某俳優によく間違われることもあるという彼は、子供の頃に短期間ではあるもののタレント養成所に通っていたこともあるという王道派のイケメン。

当然、女子メンバーは彼に食いつき、ガンガン話しかけるも彼の反応は今ひとつ。

私は、いわゆる主役タイプには惹かれないタイプで、2番目くらいが好きなタイプ。

注目されることに慣れているからなのか、その場を盛り上げようとしたり、他のメンバーに話を振ったりしない愛想のない彼には嫌悪感さえ抱いており、たまたま席が隣になったときに、偉そうにしてても本当は寂しがり屋で弱いくせに…と毒づいてしまった。

そして、案の定そのときは険悪な雰囲気に突入。

収穫のない合コンだったと帰る準備をしていると、なんと彼が寄ってきて連絡先を交換してくれと言う。

自分に好意を抱かないことにプライドが許さなかったのか?面倒くさい男!とバッサリ拒否したものの、友達経由で連絡先を入手したらしく、分かれて数分後に会ってくれとゴリ押し。

3分でいいならと仕方なく受け入れると、あなたは出会ったその日に自分のことを見抜いた。

みんな自分の外見を見て寄ってくるけど、あなたは興味を示さなかった。

友達からでいいから付き合ってくれ、とまさかの告白。

適当に吐いた毒がどうやらドンピシャだったようで、運命の相手だと勘違いしたらしい。

その純粋さと可愛さに、思わずOKしてしまった。

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