新卒で不動産の用地仕入れの仕事に就きました。
あの頃は上司や先輩から何かを教えて貰う訳でもなく、ひたすら観察し実践。
技を盗むことに徹して、失敗続きの毎日でした。
後輩も入社してきますが、結局その風潮に耐えられず辞めていく人間ばかり。
一番の若手ということもあり雑用は全て私がやるような感じでした。
コピー機やお茶くみはもちろん、事務所の移転の手続きや、飲み会のセッティング。
買い出しなど何でもやりました。
その中でもいち営業マンとして数字も上げないといけなかったので、毎日日付が回る頃まで仕事。
終電なんてないので、自家用車を購入しそれで通勤していました。
そんな中、事務所が統合する話が出て総勢200人近くの人間のお引越しを担当することになりました。
同期の中では数字を上げつつあり、軌道に乗っていた時期だったので、正直かなりやりたくない状況でした。
ただ後輩も辞めちゃってるし、私しかやる人間がいなかった。
紆余曲折あって無事、お引越しが完了すると飲み会が待っています。
それもセッティングしたのですが、いつも支店長が音頭を取るのですが、この日に関しては支店長が大勢の前で私を褒めてくれました。
いつもは私を褒める事なんて全くない方でしたからかなり驚きました。
すると各課の課長クラスがわざわざ私の席まできて労いのお言葉を掛けてくださいました。
同僚の他の課の方もねぎらいの言葉と共に、普段の仕事ぶりも評価してくださって本当に報われた瞬間でした。
その後も親睦を深めたせいか、仕事も楽しくなってきたのがこの時期です。
今は退職しましたが、振り返ると本当に暖かい会社だったなと思います。
ブラックでしたが。。。