私は以前シャッター屋で職人をしていました。
その頃親方と私、そして新人の若い子がいました。
夏は日光が照り返し汗をかきながら溶接をしてシャッターをつけます。
冬は手がかじかみ、寒いと震えながら作業をします。
最初は慣れない作業でしたが段々と一人前になってきた頃、新人が入ってきて教育を任されました。
1年が過ぎ忘年会シーズン(コロナ前)になると3人で小さいながら忘年会をしました。
普段は飲まないお酒を3人で交わし普段は厳しい親方がぽろりと私の事を褒めてくれました。
いつも迷惑をかけてばかりなのに『いつもよく頑張ってくれている。新人も私のおかげで立派な職人になった』と、新人も少し酔いが回ってきて私の事をすごく褒めてくれました。
『Y君はいつも優しく丁寧に作業を教えてくれるし、プライベートも気さくに接してくれて大好きです!』と 人に頼られる事が少ない私ですが、一生懸命相手の事を思い行動する事の大切さがわかった夜でした。
今は訳あって職場を離れましたが、一人でビールを飲むとよく思い出します。